くらむ本

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【映画】「竜とそばかすの姫」見てきた話

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細田守監督、最新作「竜とそばかすの姫」本日見てきました。あまりにも感動してしまって、、、その気持ちをどこかに書き残しておきたいと思い更新することにしました。

※ネタバレも含まれますので、気にする人はご注意ください。

 

ryu-to-sobakasu-no-hime.jp

 

◆ぼくのみた細田守

僕が、始めて彼の作品に触れたのは小学生高学年の頃で、2000年に公開された「ぼくらのウォーゲーム」でした。

その当時は、ワンピースやデジモンポケモンと言ったものが流行っていた世代で、ワンピースと同時に公開されたこの作品もめちゃくちゃ楽しみだったんですね。

そして、その当時作品を目にして、オメガモン超超超かっけぇえええええええ!!!とか、もう大興奮でワクワクした記憶が、おっさんになった今でも残っています。

 

その後、時をかける少女とか、サマーウォーズとか、未来のミライとか、彼の作ってきた作品はそのどれもこれも目を通すようにしてきたんですけど、その、「ぼくらのウォーゲーム」に勝るようなワクワク感、ドキドキ感と言うのは、なかったんですね。

まぁ、当時小学生だからってフィルターも入っているんですけど、その当時感じていたワクワク感が「竜とそばかすの姫」で戻ってきたんですよ。アラサーおじさんになっても、こんな気持ちが取り戻せるのかと、本当に「竜とそばかすの姫」は、クリティカルヒットでした。

 

"U"はもう一つの世界

"AS"はもう一人のあなた

ここには全てがあります

現実はやり直せない。でも"U"ならやり直せる

さぁ、もう一人のあなたを生きよう

さぁ、新しい人生を始めよう

さぁ、世界を変えよう

―竜とそばかすの姫 作中より

 

◆賛歌の物語に思わず号泣した

おじさん、劇場で大号泣してしまって、そして帰り道の電車の中でも泣いていたんですけど、何がよかったのかって振り返ってみると、私が感じ取った作品に込められたメッセージに感動してしまったんですね。

私はこの作品に込められたメッセージって言うのは「仮想世界の"U"でやり直す。と言うことは現実世界をやり直す。ということ。つまり、"いま"生きている世界。それが、あなたが”いま”直面している、、、異世界転生の物語のはじまりなんですよ」って事だと感じました。

つまり、今が一番若い時。なにも始める事、チャレンジすることに遅いなんてない。そんな肯定と賛歌の言葉が詰まった、優しい優しい物語のように受け取れたのです。

 

そのメッセージを敏感に感じ取ってしまったのは、学生時代から数多くのオンラインゲームに触れてきて、その世界の中で「ゲームの為に学校辞めてきたw」みたいな現実世界を捨てて仮想世界にドップリ浸かっている人たちを見てきたから、より感じる事なのかもしれませんが、、、そんなオンラインゲームに限らず、SNSと言うのが大幅に力を持ち始めて、誰もがスマートフォンを使用し、容易にインターネットにアクセスするようになって、ひとりひとりの持つ世界が、現実と数多くのSNS等の仮想世界と、二重にも三重にも拡張されてきた。

 

現実で言えば、学校、家庭、会社とか、色んな二面性があって、仮想世界でも、仮想世界での会話に限らず、匿名性のあるSNSや、様々な二面性、ペルソナを誰もが持っている。そんな数多くの面を持ち合わせる"いま”の世界では、罵詈雑言の批判もあったり、信者とも言えるフォロワーもいる。

そんな”いま”の時代を切り取り、肯定と賛歌のメッセージを込め一つの作品へと昇華させた。それが「竜とそばかすの姫」だと感じています。

 

余談ですが「天気の子」は新海誠監督の培ってきたセカイ系に対する一つのアンサーで、「竜とそばかすの姫」はインターネットと現実という2つの世界を見つめてきた細田守監督の一つアンサーのように私は受け取れました。

 

 

◆ちょっと違うくね?って思ったこと

結局"U"ってなんだ?SNSみたいなモン?なんかこう、"OZ"みたいなインフラとか色んなサービスに直結してるぜ!みたいなそんな描写があったわけではないし、「レディープレイヤーワン」みたいなゲームとかする。ってわけでもないし、すげーーー新しーーーーって感じではなかった。たぶん、そこは、主題ではないから、現実と仮想世界の二面を描くための舞台装置だ思うんですけど、こうウォーゲームとかサマーウォーズとかみたいな驚きはちょっと欲しかったなーーーーって思いました。

 

また、アンベイルと言う問題は、ここ数年のインターネットからしてみると、実名で活動することの方がデメリット以上にメリットあるよね。って言うことがだいぶ分かってきて、本当に”いま”の世代に受けるのかなぁって言う疑問が、ありました。

炎上バイトみたいな一面もあると思うんですけど、ハンドルネームにしても何にしても、もうインターネットってだいぶ整備されていて、相手が匿名であっても、陰湿な誹謗中傷を受けているなら訴えようと思ったらできちゃうから、もう本当の意味での匿名性って言うのはインターネットでも失われているんですよ。だから、その辺りの考え方にピンと来ない人も、いるでしょうし、その辺りのマスの価値観は、もう数年もしたらガラッと変わるかも知れませんね。

 

最後の方、田舎の少女が一人で関東に飛んできてDV解決ってえ????????何が起こったんだ????????何がどうやって解決したんだ?????無理あるくね???って、後半の展開がちょっとついていけなかった感がありました。そのあたりの説得のために、もうちょっと尺ほしかった。いやでも、Uにしても、そこは主題じゃないからカットなんでしょうね。

 

 

◆歌と映像サイコー!!!!!!!

これ!!!!!!!!!!!最高!!!!!!!!!!!!

IMAXのスクリーンが身近にある人はぜひ、そちらで体験してほしいですね。私はIMAXで見てきたんですけど、正解でした。もう一回みたいですね。

サントラかいまーす!!!!!!!!!!!!小説も買ったので、よみまーす!!!

 

美女と野獣、ほんと好きなんだなーって言うのはインタビューや本作とかからもわかりますし、美女と野獣も見直したら、より一層楽しめそうなので、そっちもチェックしたいですね。

www.animatetimes.com

 

 

そんなかんじで。

おしまい。