くらむ本

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【趣味/映画】ダンサー、セルゲイ・ポルーニン”見た感想とか


私は、バレエには全く興味がなかったのだけれど、たまたま話題になっていたセルゲイ・ポルーニンがyoutubeで公開した「Take Me to Church」を見て、こんなにも鬼気迫った、狂気を感じるダンスがあるのかと、心が強い感情に揺さぶられた。

そして、彼の今まで人生を振り返る映画が公開さることを知り、数ヶ月前に見てきました。
もう映画の公開は終わっていますが、youtubeで彼が発信している「Take Me to Church」は探せばすぐに見つかるでしょう。興味がある人は、数秒でいいから、見てほしい。あの凄まじいダンスは、素人でも一秒たりとも目が離せない、狂気がそこにはあった。

◆公式サイト(下記リンク)◆
http://www.uplink.co.jp/dancer/


天才として生まれた受難
この映画は、彼は確かに天才ではあるがその道は非常に険しいもので、天才であるが故の苦難が描かれていた。その苦難に、周りの期待答えるためにと、立ち向かうには彼はあまりにも若く、時には逃げ出したりグレたり、潰れてしまったりする。

彼は"天才"ではあったが、神ではない。僕達と同じ人間で、少し才能が優れていて、幼いころから数多くの努力を積み重ねてきた、そんな”天才”だった。
ただ、それだけを描いたドキュメンタリー映画。でもだからこそ、この物語は私達の胸を打つ。彼の人間性をより魅力的に際立たせた、素晴らしい映画でした。

本作品からは、彼が幼いころの映像も数多く出てきて、もうその頃から狂気を身に纏っていて、オーラの違いをふつふつと感じました。
それはまるで、ダンサー界に舞い降りたパガニーニのような、そんな印象を受けました。


Take Me to Church
だからこそ、彼は「Take Me to Church」に辿り着いたのだと思う。
このダンスは、彼の人生の全てが詰め込まれており、だからこそ一瞬たりとも目が離すことができなかったのだと、この映画をみて、非常に納得がいった。

この映画を通して「Take Me to Church」を踊って、本当にこれを最後にダンスをやめよう。この命なんてクソ喰らえだ!と、彼はそう強く決心していたのだろう。
しかし、彼は「Take Me to Church」を踊りきって、そうして悟った。

「私は、ダンスから逃げられない運命なのだろう」と。
そこに来るまでに何度も悩み苦しみ、血反吐を吐いて吐いて、、、、それでもなお、苦しみもがき続けることを選び続ける覚悟を持った一瞬が描かれていた。

”生まれ持った才能”と”運命”とが交わり、そして手を取り合う一瞬が見られた。とでも言葉にするべきだろうか。


大きな一歩、これからの一歩
「Take Me to Church」を踊る前と、踊りきってからの彼の姿は、何かが大きく変わったように感じる。狂気を感じさせるダンスから、賛歌を歌っているかのような、そんなダンスになったと、そんな印象をいだきました。
その違いが、何か?と言うことは、今の私には上手く言語化ができない。

だが、"それ"はこれからの彼が、自ずと証明してくれるであろう。


彼のダンスを、一度は生でみたい。
その時、、、凡人にすらなれない私の目には、彼がどんな風に映るのだろうか。


■Take Me to Church( youtube link )
https://youtu.be/c-tW0CkvdDI


そんな感じで。
おしまい。